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 今回は競泳水着を描くなかでも「難関」と言われる、旧speedoのファーストスキンシリーズ・・・いわゆる「ウロコ水着」の描画に挑戦してみました。
 機種は最も初期のファーストスキン。生地が固く、ゴムがキツく、着るだけで疲れ切ってしまう上に、あまりの締め付けに呼吸もままならず、女性選手からは「着る拘束具」と恐れられた伝説の水着です。
 まずは写真資料をもとに、鉛筆描きで原画を起こします。
 顔は意識して「かわいい感じ」にしてみました。
 下絵をイメージスキャナーで直接クリップスタジオに取り込み、Gペンでペン入れしてゆきます。
 ペン入れ稿の段階で、「主輪郭線」「髪の毛」「目鼻口」の3層のレイヤーに分けて描いています。
 後々の着色の時の輪郭のでき方を脳内で想定しながら、パスルのように組んでいきます。
 着色の山場は、この水着の特徴である「ウロコ」型の表面加工の描写です。元々は等間隔に縦に並んだウロコが規則正しく配置されていますが、 女性が着用するとその肉体の起伏に応じて歪や伸び縮みが生じ、それが、競泳水着越しの肉体の立体感を強調する効果を持ちます。
 なので、ウロコ模様はただ規則正しく描くのではなく、その配置や大きさを体の起伏に合わせて変形させてゆく必要があります。
 そこで非常に役に立つのが、描画ソフト「クリップスタジオ」にある「メッシュ変形」機能です。
 これを細かく操作しながら、「ウロコ模様」レイヤーを立体的に変形させてゆきます。
 さらに今回は、水着の一部だけが水に濡れて質感や反射度が変わっているといったリアルな描写にも挑戦してみました。
 競泳水着が大好きな人には、欠かせない「イベント」です。
 最後にいろんな水着の「表面加工」を、実写画像から切り取ったものを背景に配して、出来上がりです。
 「エロ」ではありませんが、けっこう「フェチ」な絵になった気がするのですが、いかがでしょうか?

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