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 2016年暮れに、キャンペーンのお得感に誘われて「クリップ・スタジオ・ペイント」というソフトを購入しました。以前から、その前身版の「コミックスタジオ」を使ってマンガを描いていましたが、 着色や諸々の効果はフォトショップを使用していました。
 しかし2つのソフトを行ったり来たりする煩雑さと、そのたびにデータが劣化してしまう事なども気になっていたので、今回初めて実験的にこのクリップスタジオのみを使ってフルカラー絵を描いてみることにしました。
 まず下絵はA4ケント紙にシャーペン(HBえんぴつ)で描きます。3枚の写真(女性の立ち姿、男の右手、男の左手)を手本に、立体を脳内で頑張って意識しながら描いてゆきました。
 顔の造作については、適当・・・というか脳内のイメージだけで描きました。
 うーん、こうしてみるとやっぱり手の形とバランスが、下手くそやな〜
 下絵をイメージスキャナーで直接クリップスタジオに取り込み、Gペンでペン入れしてゆきます。
 後で範囲指定して着色することを想定して、全くアンチエアリアスしない、最もシャープな線描を選びます。これはいいです。
 あと、これはフォトショップでもできることですが、今回は塗りの場所に応じてレイヤーを何枚も使いました。
 まず水着を塗ります。質感表現はお手のもの・・・ではありますが、あくまで手本を見ながら手の記憶だけで描かないように心がけました。
 asicsのT-LINERゼロ特有の細い等間隔の縦ストライプを入れます。
 従来、最も大変な作業の一つでしたが、まず等間隔の直線を機械的に引き、「メッシュ変形」という機能で体の起伏に合わせるように細かく線を曲げていけるので、すごく助かります。水着描きには必須のアイテムですね。
 また、作画のための立体感覚の養成にもいいかもしれません。
 他の部分も塗って、絵としては完成です。
 エアブラシの形状や強さなど、かなり細やかに選べるので、無限に近い表現ができて楽しいです。
 しかしだからこそ、「こういう場合にはこれ」という定番チョイスを早く見つけることも大事だと感じました。
 手馴れたフォトショップだとほぼ「ブラインドタッチ」的に塗れてしまうので、それに比べると本当にとてつもない時間がかかりました。 これも慣れですが、フォトショップでも同じようなことができる部分については、フォトショップでやるような分業も必要かもしれないと感じました。
 もちろん、まだこのソフトの機能のおそらく1%も使ってないと思うので、今後試行錯誤を繰り返していきたいと思います。
 雑誌の表紙風に、スパッツ競泳水着の実写画像なども合成してあしらってみました。
 今回一貫してクリップスタジオを使ってみて、まず線描においては圧倒的に扱いやすく、いい線が引けるように感じました。
 また彩色については、こまやかな色チョイスができ、今回の肌色もこれまでのオレンジ系の明るい色から少し雰囲気を変えてみました。これもいいかなと思います。
 問題点は作業時間がかかりすぎることで、単なる慣れの問題なのか、あるいは機能が多すぎることが影響してるのか、そのあたり今後実験を繰り返しながら見定めてゆきたいと思います。
 また、肝心のデッサン練習の方にも、次回は重点をおいて描きたいと思います。

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